護身の心得
《護身術とは》
護身術をやっていると言うと、一般的に強い弱いで判断されてしまうが、これは護身術にとっては危険な判断方法である。
護身とは身を護ることであり、たとえ武道の技などわからなくても、危険な場面に遭遇しない心がまえを知っている者であれば又、身を護る方法を知っている者であれば、護身術の奥技を極めたと言うことである。
したがって、護身術とは「強い、弱い」ではなく、「身を護れるか、護れないか」に、主眼が置かれるのである。
《勝つ必用はない》
護身術とは弱くてもかまわないのである。
自分自身や家族、友人を護ることができれば、それでよいのである。
基本心得「死ぬところを重傷におさえ、重傷のところを軽傷におさえ軽傷のところを無傷におさえる」をよく理解して頂きたい。
《どんな方法を用いてもよい》
力の無い者が強い者から身を護るにはどうしたらよいか、だれでも疑問を持つことであるが、身を護ると言うことは、武道の試合のように、正々堂々とか、綺麗な技で決めるとかは、まったく関係無いのである。
ともかく、身を護れれば、どんな方法を用いてもかまわないのである。
《研究心が必用》
護身術の技は、誰もがすぐにできるよう簡単にできているが、いかにこの基本の技を組み合わせ、実戦に当てはめるかが重要であり、護身術は瞬時に組み合わせなければならないパズルのようなものと言えよう。
従って、応用練習、イメージ及び、とっさの判断力を早めるなど、研究心を持つことが大切である。 |